被爆者らの肖像画を描く京都市在住の画家・増田正昭による個展が、初めて広島で開催されます。被爆二世の増田にとって広島は生まれ育った場所であり、両親が原爆に遭った場所でもあります。ただ、父と母は被爆体験を語らずに亡くなりました。今回、その姿を描くことで自身のルーツを見つめ直そうと、これまでは描くのを避けてきた両親の肖像画を完成させました。「里帰り」の思いを込めて、広島で個展を開催します。
これまでに対話を重ねてきた被爆者や、ともに活動を続ける被爆二世の肖像画も多数展示します。また、異国の地で原爆の犠牲となったサイド・オマールさんら南方特別留学生についても、資料を読み込んで在りし日の姿を描きました。「被爆者の肖像画」と対面して平和への願いを感じるとともに、絵画による体験伝承の試みについても考える機会となれば幸いです。
語らなかった両親を描く〜被爆二世の画家として見つめたルーツ〜
2月13日(火)13:30〜14:30
聞き手:小山美砂 (ジャーナリスト・元毎日新聞記者)
被爆爆南方特別留学生を描いて〜あの日、同じ空を見つめた女学生の物語と共に〜
2月15日(木)13:30~14:30/18:30~19:30
聞き手:榊原恵美子(Storytelling for Tomorrow)
絵画と文学が拓く 被爆体験伝承の可能性〜肖像画に描いた被爆者と共に〜
2月17日(土)14:00~15:30
ゲスト:松本滋恵さん(被爆者・『行動する詩人 栗原貞子』著者)