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Gセレクション 王子駿 絵画展「別の世界 Another world」(另一个世界)

  • 会期|2020年7月28日(火)〜8月2日(日)
    ※4月28日〜5月3日に予定していた展覧会を上記日程に延期して開催いたします
  • 時間|11:00〜20:00(最終日は16:00まで)

 

「別の世界 Another world」

 

「別の世界」の展示は中世の初期キリスト教美術やビザンティン美術の中で平面的に描かれた天使像からルネサンス期以後に描かれた立体的な天使像まで、その造形および心境の変容に興味深く感じたことから発想しています。生命・知の存在は視覚の限界を超えたものであり、我々が見ている現実とは原理の仕組みが異なっているかもしれません。中世の画家達はそれらの存在に対して、あえて平面化し、イメージや言葉的に絵として表現していました。

 

そして「西洋絵画の父」と呼ばれるジョット・ディ・ボンドーネは当時美術の宗教的精神性を受け継ぎながら、平面化の絵画形式を改革し、視覚としての存在感(立体感)に繋げていきました。その変化はブームとなり、ルネサンス期の写実表現に大きな影響を齎され、現在までの写実絵画に繋がっていきます。

 

私は中世頃における平面的な絵画形式である存在を表現する心境からルネサンス期に至る写実的な表現の変容まで目を向き、現在を生きている自分はタイムスリップをするような気持ちでその時代に表現しようとしていた天使など様々な存在を表現したいです。その行為も自分としての「写実」に新たな刺激となっています。

 

「別の世界」は自分が一度タイムスリップで昔の世界に戻り、自分の表現力で改めて過去にある平面的に描かれた存在を表現することを意味し、その世界の心境を持ちながら現在の世界に戻り、絵の中にある存在を表現することでもあります。

(王 子駿)

 

 

王 子駿 O Shishun (Wang Zijun)

 

中世のクラシックな絵画手法や図像学を再建築的に研究し、それを現代にもたらすあらゆる表現の可能性を追求しつつ創作活動を行なっている

 

1990年、中国・福建省生まれ

2011年、21歳で渡日

2018年、 広島市立大学大学院博士前期課程芸術学研究科造形芸術専攻 修了

現在、広島市立大学大学院博士後期課程芸術学研究科造形芸術専攻 在学

 

主な個展

2018年 個展「Toward the light」(旧日本銀行広島支店,広島)

2020年 個展「別の世界 Another world」(gallery G,広島)

主なグループ展

2016年 独立行政法人国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター 60周年展(広島)

2017年 「642 Conference」展(ギャラリーブラック,広島)

清風会芸術奨励作品展 (広島)

2018年 641諏訪敦研究室特別講義「篠田教夫 鉛筆画の臨界点」成果展(東邦アート,東京)

「両洋の若眼」展 (ギャラリーF,広島)

2019年 「1km以内の人物画」展(Atmosphere,東京)

2019年 「犀の角たち」(ギャラリーアートもりもと,東京•銀座)

2020年 「国際美術交流(日中)|風月同天展」(オンライン)

2020年 「五線譜-美大合同5人油彩画展」(オンライン)

 

 

展示予定

2020年 9月2日~7日「惑星-PLANETS-」(三越日本橋本店・美術特選画廊,東京)

 

受賞その他

2016年 独立行政法人国立病院機構 呉医療センター・中国がんセンター芸術賞・優秀賞(所蔵,広島)

2016年 (公財)広島平和文化センター ひろしま 奨学金 (Hiroshima Scholarship. Hiroshima Peace Culture Foundation)

2018年 (公財)ひろしま国際センター センター留学生奨学金・企業等協力留学生奨学金 (Scholarship Programs. Hiroshima International Center)

2019年 日本文部科学省外国人留学生学習奨励費

2020年 ロータリー 米山記念奨学金(rotary yoneyama memorial foundation scholarship)