2017年01月26日
建物が抱える歴史を感じながらも、じっくりと作品と向き合い鑑賞してもらえる場を作る「広島アートスポット」の第5弾では、岡部昌生さんをご紹介します。
この展覧会は「被爆樹から被曝樹へ」をテーマとし、広島の〔被爆樹に触れて〕シリーズと、福島の〔イグネ〕と〔伐り倒されたご神木〕を中心に構成します。
〔被爆樹に触れて〕では、原爆投下で被爆しながら今も生き続けている樹木の木肌をフロッタージュで擦りとりました。〔イグネ〕は2014年以降福島県飯舘村にて制作されたシリーズです。「イグネ」とはその地の言葉で「屋敷林」を指し、家を風雨などから守るために植えられ、そこに暮す人々の生活と密接に繋がってきました。東京電力福島第一原子力発電所の事故による放射能汚染の除染作業の妨げになるとされ、今このイグネが伐り倒されています。その切り株が並ぶ凄惨な光景。
「そこから動くことの出来ない生命」を、動くことのできる美術家が、伝えつないで、遺していかなければならない土地と場所がある。—岡部昌生
広島の被爆樹と福島の被曝樹。木がわたしたちに教えてくれていることは、何でしょうか。
__________________
旧日本銀行広島支店 広島アートスポット Vol.5 岡部昌生展『被爆樹から被曝樹へ』
__________________
トークツアー
福島の今をつたえる2つの展覧会を巡るトークツアーを開催します。
途中からの参加も大歓迎です。
日時:2017年2月26日(日)15:00〜
場所:旧日本銀行広島支店→ギャラリー交差611
スケジュール:
15:00〜 @旧日本銀行広島支店
トークセッション 岡部昌生(美術家)×港千尋(写真家・著述家・多摩美術大学教授)×石丸勝三(美術家)
「被爆樹から被曝樹へ—ベネチアビエンナーレからの10年」
18:00〜 @ギャラリー交差611
「いいたてミュージアム」ギャラリートーク(港千尋)&座談会
予約不要・無料(ギャラリー交差611ではワンドリンクオーダーお願いします)